village2023に出店してみて
こんにちは。フォトグラファーの濵﨑です。
10月に高知で開催されたクラフトイベント「village 2023」に、ミトネデザインも記念写真の撮影(実と根 写真)として出店しました。
villageは県内外から170店舗以上が集まる高知県最大のクラフトイベントで、その来場者数は約3万人に上るんだとか。
今回は自分たちの備忘録を兼ねた、あとがきになります。
高知の皆さんへ感謝を伝えるために
ミトネデザインがスタートしてから1年。
「高知の皆さんにご挨拶と感謝を伝える機会を作りたいね」という話から、villageの出店に至りました。
いつもはBtoBのお仕事が主な私たち。普段はなかなかお会いすることが出来ない、個人の方々に向けた記念写真の撮影をすることに決めました。
出店が決まるまで
villageは毎年たくさんのお店とお客さんで賑わう、大人気のクラフトイベント。
夏頃に募集のアナウンスがあり、その後審査を通った店舗が晴れての出店となります。
今年は過去最多の約170店舗が出店可能となりましたが、応募数はなんとその倍もあったそう!
ミトネデザインは初めての応募のため出店できるかドキドキでしたが、無事運営さんから選考通過と出店エリアのご連絡をいただき、すぐにロケハンへ向かいました。
ミトネデザインの出店エリアは山内神社の参道。
素敵な場所をお借りできる感謝を伝えるため、手を合わせてきました。
準備編
1. 什器の準備
このようなイベント出店は初の試み。
テーブルや看板など全て0から準備する必要がありました。
ロケハンした出店場所の地形や人の流れを考慮し、まずは店舗外観のラフスケッチからスタート。テントはvillage運営さんよりお借りできるため、それ以外に必要なものを考え、準備を進めました。
2. ミトネデザインのリーフレット
高知にオフィスを構えてから早1年が経ち、ずっと作りたいと思いながらも後手に回っていた自社のリーフレットもこの機会に制作しました。
デザイナー 安岡より
「自分たちができることを伝えたい」想いと、「気軽に相談できるお隣さんのような存在でありたい」願いを込め、お手紙を連想させるデザインとコピーワークのリーフレットを制作しました
ビジネスシーンだけではなく、どんな場面でも違和感なくお渡しできるものにしたかったので、営業色を抑えたシンプルなデザインにしています。
表紙は、黄色く熟れる前の青い柚子。
私たちの拠点である馬路村が柚子の産地として知られていること、ミトネデザインの名前の由来が『愛着”実”り、”根”付くデザインを』であることから、このモチーフを選びました。
黄色く熟れる前の青い柚子は、成長の可能性や未来を感じさせ、このリーフレットがある種、自分達のお守りのような存在になればいいなとも考えました。
ただ、木々に実った柚子をふつうに撮ってしまうと、自社ツールとしては安直すぎるのでは…?という気持ちもありました。
そこで、白い背景に木漏れ日を取り入れながら撮影することで、わたし達らしさのある写真になると考え、写真の方向性を定めていきました。
方向性を決めた後は、濵﨑くんと村中を周り、柚子をオーディション。
村の方々にも協力していただきながら、理想の柚子を求めて村を駆け巡ったのはいい思い出です。笑
そして、枝ぶりや実のつき方など、イメージぴったりの柚子に出会い、なんとか写真におさめることができました。
「いい写真が撮れたね〜」帰り道で濵﨑くんにそう伝えると、「やっぱりフィルムで撮りたい…」濵﨑くんがポツリと呟きました。
濵﨑くん曰く「デジタルとフィルムでは表情が全く違う。いいリーフレットになりそうだから、せっかくならフィルムで撮りたい」とのことで、彼の熱意を尊重。
後日、再び早朝にフィルムカメラで同じ柚子を撮影することにしました。
「デジタルとフィルムでそんなに違うのかな?」と思っていた(そして口に出していた)のですが、現像された写真を見て、感動。
心が高鳴りました!
デジタルにはない独特の色合いと空気感があり、とっても素敵で、こちらの写真を採用することにしました。
そうして完成したリーフレット。
このリーフレットを通じて、わたしたちの取り組みを必要とする誰かに届いて伝わり、何か、ローカリゼーションを進めるひとつのきっかけになればとてもうれしいです。
3. フォトカードの制作
今回のメインは記念写真の撮影でしたが、写真を撮るのは恥ずかしいという方にも興味を持ってもらえるように、フォトカードも併せて販売しました。
写真はフォトグラファーの僕が四国に移り住んでからの1年間、プライベートで撮影した風景の中からセレクト。
美しい自然をご自宅でも感じていただけるよう、紙は少し大きめの変形サイズを選択しました。
4. Webフォームで事前の撮影予約も受付
イベント当日を2週間後に控えた頃、準備が進む一方で、本当にお客さんが来てくれるのか?という一抹の不安も。
当日を迎える前に、ある程度のイメージを膨らませるため+当日の動きをスムーズにするためにも事前予約の受付をすることにしました。
時間設定は1組あたり15分。
撮影の準備やそれ以外のやり取りも考慮し、30分刻みで予約を受けられるよう枠を設定。
それから間も無くInstagramでお知らせを投稿し、WEBフォームをオープンしたところ、ポツポツとご予約をいただき、当日を迎える頃には、用意していた枠がほとんど埋まってしまいました。
一件ずつご予約の通知が届くたびに、スタッフみんなで喜んだのが懐かしい。備考欄に丁寧にメッセージを残してくださる方も多く、お客様にお会いするのがますます楽しみになりました。
5. 決済と領収書
普段、個人さま向けのサービスを展開していないため、当日その場でお支払いいただく環境づくりも併せて行いました。現金・QR決済の他、クレジットカード決済や領収書発行への対応のため、AirPayを導入。
お店にあるやつだ!と興奮気味で、みんなで何度も練習して当日に備えました。
village当日
いよいよ迎えたvillage当日。
イベント開始90分前から搬入・設営を行いました。
事前にサイズ感など合わせて設計したのでスムーズに準備できてひと安心。
記念撮影
オープン時間の10:00から順次撮影を開始。
ご予約いただいたお客さまの他、飛び込みでお声がけくださる方も多く、想像とは違う賑わいの絶えぬ2日間となりました。
若干の余裕を持って1時間に2組様という設定でしたが、飛び入りのお声がけにも可能な限りお応えするべく、1時間に4組様に急遽増枠。
大変ありがたいことにほぼ満席をいただき、2日間で40組のお客さまの記念写真を撮影させていただきました。
素敵な写真の中から、掲載許可をいただいたお客さまの写真を一部ご紹介。
本当はすべて載せたいくらい思い入れのある写真なのですが、ランダムにセレクトさせていただきました。
最後に
代表の丸山さんにも今回の感想を聞いてみました。
代表 丸山より
ミトネデザイン設立当初から地域への働きかけとして「いつかはイベント出店したい」と考えていました。その中でもvillage高知は県内でも有数の人気イベントで、今回そこへ出店しようと表明してくれたスタッフの2人には本当に感謝しています。
イベント終了後、デザイナーの安岡さんがこんな事を言っていました。
「感謝の言葉を直接いただけるのはうれしい!以前いた制作会社の時は、決裁権を持つ人と会えないまま、プロジェクトを終えることもあったので。」
まさにそれ!ほんとそれ!それでしかないよな!…と頷きすぎて首が取れるかと思いました笑
ミトネデザインは小さなチームです。
限られた人数のため、また来年も参加できるかどうかはわかりませんが、地域との繋がりは今後もより強めていきたいと思います。今回ブースまで足を運んでいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
はじめてが目白押しだったイベント出店。
ミトネデザインの全員が協力しあって実現した機会になりました。
普段なかなかお会いする機会の少ない個人の皆さま。
私たちのお仕事は中長期的な取り組みであることが多いですが、この日は目の前で会話を楽しんだり、写真をお撮りしたり、ありがとうをいただいたり。
「ご挨拶と感謝を伝える機会を」というコンセプトの下出店したvillageでしたが、私たちがたくさんの優しさと喜びをいただく日になりました。
今回お撮りした写真が、いつかあの日を振り返るとき、お役に立てますように。
そして、気がつくとvillage開催から早2ヶ月。
ブログに丁寧にまとめようと思っているうちに時が流れ、とんでもなく遅くなってしまいました…。
来年こそはブログの更新にも本腰を入れたい!